Friday, September 23, 2011

人から借りた本感想文:『レベルE』 冨樫義博



冨樫義博といえば『幽遊白書』。『幽遊白書』といえば、確か小学生の時に読んだけれどあまり覚えてなくて、どちらかというと『欲情列島宅配便 私の処女を破りに来て!!!』の印象が強すぎて、なんだか嫌な印象しかない。『欲情列島』についてはググって後で友達に「これ知ってる?」って自慢するといいよ。

まあ、それはともかく、『レベルE』。
小学生男子感がいっぱいの宇宙人SF物なんだけど、このレベルの高さはなんだ!というクオリティー。近年のエイリアン映画、全部元ネタこれなんじゃん、みたいな。とにかくアイロニックだし、プロットのひっくり返し方も半端ない。本当に天才的。とにかく面白いから読んだ方がいい。

映画『アイズワイドシャット』のレビューで、「最近、世の中のほぼすべてのことは『キュート』という言葉で表現することができるが、この作品はそうではない」っていうのがあって、これ書いたライターさん天才だなと思ったのだけど、この漫画も同じ意味で本当に『キュート』ではない。いや、ぱっと読んだ感じはドタバタギャグ漫画で最高にキュートなのだけど、もの凄くクレバーだし深遠でとにかく考えさせられる。

自分の持ってる善悪の基準が本当に正しいのか、独りよがりになってはいないのか、そういうテーマを説教臭くならずに書くのって非常に難しいと思う。でもサラリとなんでもないように書いちゃってるのが死ぬほどカッコいい。

「始まりの国へようこそ!」



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