Tuesday, September 27, 2011

夜になるとマリアは

先日のこと、無性に小澤マリアの性器が見てみたくなって一生懸命インターネットで探したことがあるという話を友人から聞いた。多分、今ほど無修正のビデオが出回っていない時期のことだったのだと思う。
「なんかね、小澤マリアのアソコ、トンボみたいなの」
友人はわずかに顔を歪めながら、おかしそうに笑って言った。

彼女が知らないこと、それは小澤マリアは本当にトンボなのだということ。

夜になるとマリアは、紫と肉色のトンボになる。
両足をとうもろこしの皮のように剝いで、露わになった羽をうち震わせると、夜の東京の空にブーンと飛び立つのだ。
六本木ヒルズを超え、東京タワーを旋回し、レインボーブリッジの下を潜り抜ける。ホバリングすると、キラキラと輝く水面に指と髪の先を濡らし、また思い立ったように風を切って進む。

夜の埋立地はトンボ達のパラダイス。

鳥の糞が運んで来たイヌガラシ、メヒシバ、セイタカアワダチソウの海を美しい羽をした仲間たちが飛び回る。お互いの気まぐれな軌道を追いかけながら、ゴミの匂いのする風に乗って舞い上がる。

UFOキャッチャーの景品だった薄汚れたぬいぐるみの上に羽を休ませると、雄のオオシオカラトンボがツッとその上に重なり、腹部の把握器でぎゅっとマリアの中心を掴み上げる。

朝が来るまで、二匹は一つの輪になる。

そんなことを夜な夜な繰り返す。

どこのブランドのバッグを買っただとか、ネールアートを新しくしただとか、道を歩くたびにキャッチに声を掛けられてウザいなんてブログに書いているマリアは本当のマリアではないのだ。








Saturday, September 24, 2011

FEN の名作動画劇場3

こんにちは、フェンです!
長い夏休みから帰ってきました。

さて最近あるマーケティング会社のトップから聞いて驚いた話について。facebook というと、なんというか、純粋にマーケティングツール、もしくは電子名刺的なお会いした人の記録帳みたいな使い方をしていると思うのですが、今の若い人は違うらしいんです。なんと、彼らにとって facebook は質問サイト。友達におもしろい音楽や漫画や映画の情報を教えてもらうためのツールらしいんです。なんだかなぁ、です。仕事をしていても思いますが、今の若者ってリサーチをするという概念がないような気がする。別に僕はどうでもいいんですが、なんかもったいないよな、と思ってしまうんです。たとえ facebook で情報が取れるとしても、その程度の知的好奇心しかない子が面白い友達のネットワークを持っているとは思えないし、一方的に「教えて、教えて」ばかりだと例え面白い子がいたとしても嫌われたり無視されちゃうんじゃないでしょうか?

長々と書いてしまいましたが、本当に wikipedia で分かったフリをするのがどんだけ危険なことか皆に啓蒙したいです。知ったかぶりやイメージだけで生きてると、何にもならないよ。最近の地震とかの一連でも代理店のしたことなどに色々思うところがあって、まあ、そのうち色々書けたらと思ってます。

フェンでした!







The Blue Hearts: Image


Friday, September 23, 2011

人から借りた本感想文:『レベルE』 冨樫義博



冨樫義博といえば『幽遊白書』。『幽遊白書』といえば、確か小学生の時に読んだけれどあまり覚えてなくて、どちらかというと『欲情列島宅配便 私の処女を破りに来て!!!』の印象が強すぎて、なんだか嫌な印象しかない。『欲情列島』についてはググって後で友達に「これ知ってる?」って自慢するといいよ。

まあ、それはともかく、『レベルE』。
小学生男子感がいっぱいの宇宙人SF物なんだけど、このレベルの高さはなんだ!というクオリティー。近年のエイリアン映画、全部元ネタこれなんじゃん、みたいな。とにかくアイロニックだし、プロットのひっくり返し方も半端ない。本当に天才的。とにかく面白いから読んだ方がいい。

映画『アイズワイドシャット』のレビューで、「最近、世の中のほぼすべてのことは『キュート』という言葉で表現することができるが、この作品はそうではない」っていうのがあって、これ書いたライターさん天才だなと思ったのだけど、この漫画も同じ意味で本当に『キュート』ではない。いや、ぱっと読んだ感じはドタバタギャグ漫画で最高にキュートなのだけど、もの凄くクレバーだし深遠でとにかく考えさせられる。

自分の持ってる善悪の基準が本当に正しいのか、独りよがりになってはいないのか、そういうテーマを説教臭くならずに書くのって非常に難しいと思う。でもサラリとなんでもないように書いちゃってるのが死ぬほどカッコいい。

「始まりの国へようこそ!」